コロナでの抗体検査では、IgM抗体とIgG抗体の2種類の抗体を調べます。
IgM抗体は、ウイルスなどの病原体に感染すると最初につくられます。
IgG抗体は、IgM抗体が体内にできたあとにできます。
IgG抗体は一度できても、しばらくすると消えてしまうことがあります。そしてIgG抗体が消えてしまうと、再び感染リスクが高まってしまいます。
抗体検査の結果は、IgM抗体とIgG抗体が、陽性(存在する)または陰性(存在しない)で出ます。
陽性または陰性が意味することは次のとおりです。
●「IgM抗体:陽性」「IgG抗体:陽性」が意味すること
コロナの感染中期で、周囲に感染させるリスクが高い。
●「IgM抗体:陰性」「IgG抗体:陽性」が意味すること
コロナに感染したことがあるが、症状がなければ治癒している可能性がある。
周囲に感染させるリスクは低い。
●「IgM抗体:陽性」「IgG抗体:陰性」が意味すること
コロナの感染初期で、周囲に感染させるリスクが高い。
●「IgM抗体:陰性」「IgG抗体:陰性」が意味すること
コロナに感染したことがない。
抗体検査に関する厚生労働省の注意点
厚生労働省は抗体検査について次のような注意を促しています(*1)。
・さまざまな抗体検査キットが市場に出回っているが、期待される精度を発揮できないものもある
・体外診断用医薬品として承認を得た抗体検査はない
・WHO(世界保健機関)は、抗体検査について1)診断を目的とした使用は推奨しない、2)疫学調査では活用できる、としている