コロナ後遺症の概要と対処法について知っておこう

PCR検査の結果陽性となり、新型コロナウイルスに感染してしまった方は、療養後も“コロナ後遺症”の症状が見られる可能性があります。
また、後遺症と一口にいっても、その症状は多種多様であり、今後コロナに感染したときに備えて、それぞれの対処法を把握しておかなければいけません。
詳しく解説します。

コロナ後遺症の概要

コロナ感染後、他に明らかな原因がなく、急性期から続く症状や、経過の途中、療養後から新しく出てくる症状全般をコロナ後遺症といいます。
現在、コロナ療養後の症状については、研究機関等で調査研究が進められているところであり、現時点では後遺症の明確な定義、感染との因果関係は明確にされていませんが、これまで報告されている主な症状には、以下のものが挙げられます。

高頻度の後遺症倦怠感、呼吸苦、胸部不快感、咳、嗅覚障害、脱毛
低頻度の後遺症関節痛、頭痛、めまい、筋肉痛、不眠、味覚障害、食欲不振、下痢、鼻炎、口や目の乾き
精神的、神経学的な後遺症記憶障害、集中力低下、不安や抑うつ、生活の質の低下


精神的、神経学的な後遺症 記憶障害、集中力低下、不安や抑うつ、生活の質の低下

コロナ後遺症の対処法

ここからは、上記のコロナ後遺症から以下の症状をピックアップし、対処法を交えながら、もう少し詳しく解説します。

・発熱
・めまい
・脱毛
・嗅覚障害
・呼吸苦
・咳

発熱

療養後であっても、一週間くらいは一過性に38度前後の発熱が見られる場合があります。
このような場合、息苦しさや不整脈がなければ、解熱剤を内服して対処しましょう。
連日続くようであれば、近隣の医療機関に問い合わせてください。
また、37.5度を超えない微熱の場合、全身がだるくなければ、解熱剤を服用せず、水分をしっかり摂取して様子を見ましょう。

めまい

療養後にめまいを感じたとき、目の前が白くなったり、暗くなったりする場合は、近隣の医療機関に相談してください。

脱毛

コロナ療養後1ヶ月程度経過してから、髪の毛が抜けるという症状が報告されています。
脱毛の程度には個人差があり、抜け毛が増える程度や、円形脱毛症のように抜ける場合もあります。
もし、あまりにも抜け毛が多かったり、半年以上同じ症状が継続したりするようであれば、近隣の皮膚科に相談してください。

嗅覚障害

嗅覚障害は、コロナ感染直後や療養中によく見られる症状で、療養後もそれが残る場合があります。
また、嗅覚障害は長い方でも2~3ヶ月程度で元に戻りますが、回復の途中で不快感のあるニオイを感じる時期があります。
ただし、こちらは回復している合図とされているため、そのまましばらく様子を見ましょう。

呼吸苦

コロナ療養後には、呼吸が苦しかったり、少し身体を動かしただけで、動機や息切れがしたりすることがあります。
息切れや動悸は、心臓、肺、筋肉のいずれかに原因があると考えられていて、療養後の入浴などで太ももが細くなっていると感じる場合、筋力の低下が原因である可能性が高いです。
このような場合は、症状が落ち着くまで、激しい運動を控えるようにしましょう。

コロナの影響により、口の粘膜が一時的に薄くなる方がいます。
また、そのような方が咳をすると、その刺激が伝わりやすくなり、咳を繰り返すという症状が出ることがあります。
生活に支障が出るほどこちらの症状が強かったり、療養後2週間以上継続したりする場合は、早めに医療機関を受診してください。
ちなみに、コロナ療養後の咳は長くて2~3ヶ月ほど継続することもあります。

まとめ

ここまで、コロナ後遺症の概要や症状の特徴、対処法などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
当たり前のことですが、コロナ後遺症に悩まされないようにするには、まずコロナに感染しないことが大切です。
積極的にワクチン接種を行い、感染防止対策としてマスク着用、手指消毒、三密の回避などを徹底することで、後遺症のリスクは大幅に低下します。

関連記事

  1. 厚生労働省

    唾液を用いたPCR検査の導入について

  2. PCR検査陽性に伴い仕事を休む場合のポイントについて

  3. 中和抗体量検査とは?

  4. “プール方式”のPCR検査におけるメリット・デメリット

  5. 抗原検査キット 選び方

    抗原検査キットの購入場所と商品の選び方について

  6. 抗原検査とは?