新型コロナウイルス関連の用語について解説します

新型コロナウイルスに関する情報は日々ニュースなどで発信されていますが、その際にはあまり聞き慣れない用語が飛び交うことも多いです。
今回は、誰もが知識の1つとして知っておくべき、新型コロナウイルス関連用語の意味をいくつか解説したいと思います。
興味がある方はぜひご覧ください。

ブレイクスルー感染

ワクチン接種を終え、免疫が作られるまでの期間、あるいはワクチンメーカーが推奨する期間を経た上で、コロナに感染してしまうことを“ブレイクスルー感染”といいます。
コロナのワクチンは、元々医療従事者、高齢者の順に打ち始めていましたが、先に打った方の抗体は少しずつ減少していて、免疫力も低下しています。
そのような状況の中、徐々に曝露していた従来型の株も含め、デルタ株で一気にウイルスの曝露量が増えたとされています。
また、コロナが変異してしまったことで、すでにできていた抗体に対する形も変わってしまい、フィットしないことで認識されにくくなるのも、ブレイクスルー感染が発生する原因と考えられています。

ステルスオミクロン

オミクロン株には、BA1、BA2、BA3といったいくつかの系統が存在します。
中にも主流とされているのはBA1であり、派生のBA2のことを“ステルスオミクロン”といいます。
“ステルス株”とも呼ばれます。
PCR検査を行う際には、決まった遺伝配列を認識していますが、配列が変わり、一部が変異を起こしてしまうと、遺伝子配列を認識するプライマーという鍵と鍵穴のようなものがくっつかなくなります。
そこにウイルスは存在しているにもかかわらず、くっつかないために誤って陰性と判断されてしまうことから、ステルスオミクロンという名前が付けられています。
ちなみに、ステルスオミクロンは、従来のオミクロンと似たような症状を持っていますが、一部ではより強力な感染力があるとも言われています。

ウィズコロナ

“ウィズコロナ”は、コロナとの共存・共生という意味で使用される俗語です。
コロナ感染拡大の長期化に伴い、今後も繰り返し流行する可能性が高いと予想されることから、人々の暮らし方や価値観の変化を論じる際などに使われるようになりました。
また、現在のようなコロナと共に生きていかなければいけない時代を“ウィズコロナ時代”と表現することもあります。
ちなみに、ウィズコロナを経たコロナ禍の後の日常生活については、“アフターコロナ”もしくは“ポストコロナ”と表現されます。

【番外編】モデルナとファイザーの簡単な違い

3回目のワクチン接種を受ける方も徐々に増え始めていますが、いまだにモデルナとファイザーの違いがよくわからないという方は少なくないかと思います。
実は、これらのワクチンについてはどちらも同じメカニズムであり、mRNAという種類のタンパク質を作るための情報を入れることで、細胞の働きによって情報通りに作られたタンパク質に対する抗体ができます。
また、モデルナは接種後4ヶ月後も持続的な92%の有効性を保っていますが、モデルナアームと呼ばれる腕の痛みや腫れといった副反応が報告されています。
一方、ファイザーは接種後4ヶ月を境に、有効性が10%台まで低下するとされています。
ただし、元来の3倍以上の抗原量を持っているため、有効性がデータ上低下することに関しては、あまり心配する必要はありません。
つまり、モデルナとファイザーは、どちらが良い、悪いとは断言できないということです。

まとめ

ここまで、新型コロナウイルス関連用語の意味を中心に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今後もコロナ禍はしばらく続くことが予想され、前述したような専門的な用語も増える可能性は高いため、その都度知識をアップデートすることが大切です。
また、モデルナとファイザーのように、自身で選択してコロナ対策を取っていく機会も多くなるでしょう。

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